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2014年7月号
第2回定例会で質問

- 「残薬」活用での医療費削減
- 学校給食費の「公会計化」による教職員の負担軽減
- 学力テストの結果活用
- 塚越警察公舎の跡地活用
- 学校プール開放事業の拡大
- 市営塚越第二住宅の跡地活用
◎「残薬」の活用図れ!

福岡市薬剤師会と九州大学が独自に行なった調査によると「残薬」を有効活用し、新たに処方する薬の量を調整することで、2割ほど医療費の削減ができることが明らかになりました。
実際行なった「残薬」の有効活用率は80%以上で全国比に換算すると約3200億円の医療費削減が見込めることになります。
国から示された「骨太の方針」(案)にも医療費の抑制策や「残薬」についての記述もあることから、本市での調査の実施や活用策の検討を行うよう質問。
病院事業管理者は「本市の外来では、“残薬”を記録してきてもらい、その分だけ減らして処方している。残薬の活用は増大する医療費抑制策としては有効であり、薬の保存方法の周知や薬剤師が消費期限の管理を行うなどの配慮が必要」と答弁。健康福祉局長は「薬局等が残薬の解消に取り組むことも重要課題であり、今後の薬局の役割について関係団体と協議する」と答弁しました。
※残薬とは・・・家庭などにある飲み忘れ薬で、活用することによって、ご本人の薬代の支払いがその分減額になります。
◎「学校給食費」 市が徴収を!

現在各校長が徴収している給食費を私会計から、市が徴収・管理する公会計化にすることで、未納対策や収支の透明化が図れます。さらに教職員の徴収に関わる負担軽減が図れることが期待できます。県内では既に海老名市や横浜市が平成24年度から導入していることから、本市の取り組みを質しました。
教育長は「未納対策には関係職員や管理職が情報共有し、組織的に対応することで、事故防止に努めている。」また公会計化については「実施している自治体の手法等によって異なり、引き続き国の動向や他都市の状況を注視する」さらに「教職員が児童と向き合う時間の確保については、重要課題と認識しており引き続き業務の効率化を図る」との答弁でした。
ぬまざわ議員は、「学校給食法」では徴収に関する規定は無く、私的流用事件は頻発しており、平成28年度から中学校給食も実施されることから、さらなる教職員への負担にならないよう公会計化の導入を求めました。
◎学力テストの結果活用せよ!

各学校の学力テストの調査結果は公表されず「授業改善のための説明会」の開催程度にとどまっていることが明らかになりました。
ぬまざわ議員は、具体的な取り組みが示されていないこと、学校ごとの格差に対する取り組みや、きめ細かい家庭指導の取り組みにも言及、数値目標を掲げて保護者・地域に示す重要性を指摘し、必要な学校に対して教員の加配やベテラン教諭の重点配置を行うよう求めました。
市長は「調査結果を有効に活用し、“わかる授業”など学力向上を目指した取り組みを進める」と答弁しました。
○そうてつローゼン市営住宅跡地有効活用と地元商店街への支援を!

権利関係が複雑で、今後の活用に遅れがでることが懸念されます。大型店舗の退去や保育園整備などの環境変化にともなう課題解決に向けた地元商店街への支援を要望。
経済労働局長は「商店街と情報交換を行い、有効に活用できる支援策や具体的事例について情報提供するとともに専門家の派遣など課題解決に向けて支援する」と答弁しました
○塚越警察公舎跡地の保育園に高齢者施設の合築図れ!

塚越警察公舎跡地にある2階建てと4階建ての建物を取り壊し、新たな保育園を整備する計画が決定しました。
ぬまざわ議員は、公有地の有効活用と将来的な超高齢化人口減少社会を見据えて、高齢者施設の合築を図るべきと質問。
合築施設では、世代間交流によるコミュニティの醸成や介護職員も安心して子供を預けられるなどのメリットと同時に子どもの数が減少した場合の高齢者施設への転換も可能になると考えています。
市長は「高齢者人口の動向や少子化を見据え、長期的な展望に立って、将来的な社会ニーズの変化に応じた施設への転用や機能の異なる施設の合築など、効率的、効果的な整備手法を検討していく必要がある」と答弁しました。
○「夏休み学校プールの開放事業」拡大せよ!

今年度は、学校プール開放の希望校64校に対して37校の実施予定となり、昨年に引き続き半数程度の希望校が事業実施できない状況を受け、ぬまざわ議員は実施校の増加が図れなかった理由と今後の取り組みについて質しました。
教育長は「本市では監視業務を専門の業者へ委託する形態で実施しているため、人件費の高騰などにより、実施校が限られている」と答弁。
実施校増加の取り組みについては、他都市ではPTAやNPOが無償で行ったり、指定管理者が行えば警備業務にあたらないとされる方式に転換している自治体もあることから、「現在の方式を継続していくのではなく、子どもたちや保護者のニーズに即した事業形態への発展的移行も含め検討する」と答弁しました。